ホームページ担当者の退職が会社を強くした事例
「コツコツ続けて1年、最近問合せと来店が増えて売上も増えました」近頃元気になった社長様の弾んだ声でした。
「一時は会社をヤメてしまうのかな?」と思ったくらい落ち込んでいました。
その理由は?
ホームページ担当者の退職が成長のきっかけに
1年前、一人のスタッフが突然退職しました。ホームページの運営をすべてまかせていたので、直後からホームページは放置されてしまいました。
社長はホームページがすべてではないと自身に言い聞かせました。しかし、やはりインターネット全盛の時代です。自らもスマホを電話とパソコン代わりに利用していいました。
どんどんジレンマに陥る日々を過ごしました。慌てて募集広告しましたが、折からの人手不足です。希望する人は採用できませんでした。
少しずつ焦りで気力も失せていきました。売上は下降の一途をたどる日々でした。ホームページが機能しないと、時代に乗り遅れている感じがありました。
社員と社長が小さなことを共有することからはじまった
そんな時、残っていた一人の社員に「ホームページを一緒にやってみないか?」と声をかけました。一緒にホームページのアクセス数を見ながら「ホームページ訪問者とページビューを増やそう。これから半年間は反響や成果はどうでもイイからやってみよう」と持ちかけました。
数日後、その社員が「物件紹介では偶然に問合せや成約になるかもしれないけど、それより大家さんから募集を頼まれたり業者が仲介してくれるようなホームページをやってみたい」と返答してくれました。
社長は嬉しくなり「とにかく一緒にやろう。絶対に孤立させないから」とホームページを再開しました。
ブログを始めたらアクセスが急増して管理物件が満室になった
最初は毎日コツコツと物件を入力しました。写真を増やしたり360°動画などをやってもアクセス数は増えることはありませんでした。どんなに物件を入れてもグーグルに検索されないことが分かり目標を失い欠けました。
1ヶ月後、物件入力に慣れてきたので今度はブログを書くようにしました。ブログの内容は日常のこと、管理物件の大家さんから相談されたこと、自身が宅建取引士の勉強をしていた頃の不動産の専門知識でした。
アクセスとPV(ページビュー)が急増したのはその頃からでした。ブログを書くとなぜかPVが増えることが励みになりました。
やがてブログにも慣れました。なんとなく、コツが分かってきました。それは近所の公園やスーパーマーケットなどを書くと、グーグルに表示され突然アクセスがドカーンと増えることが分かりました。
新規開業前のレストランやお店の紹介ブログを書くと、アクセス数とページビューが増えるようになりました。
3ヶ月が過ぎたあたりから、おつきあいのない大家さんや仲介業者からお問い合わせが入るようになりました。それまでほとんどなかった管理物件の問合せやお客から直接問合せが入るようになりました。そしていつも間にか管理物件が満室になりました。
社長が同業者の忘年会で「最近、おたくのホームページをよく見かける、ウチの管理物件の空室の募集を頼むよ」と数社から声をかけられるようになりました。確実にホームページが近隣の同業者にも見られていることを実感しました。
5年間の経験と宅建取引士と不動産の知識が信頼された
以前のホームページ担当者はパソコンやスマホなどの知識はありました。でも不動産の経験と知識はほとんどありませんでした。
残った社員は5年間の経験と宅建を含めて不動産の知識がありました。この差がブログの記事を大家さんやお部屋探しの方に信頼されました。
会社の魅力、強みを伝えることは他社はやっていない、だから入れ食い状態
「今までは物件だけを紹介していれば、成約になると信じていた。でも今のお客は疑い深くて物件紹介では会社を信用してくれない」と社長様は話してくれました。
「ウチがどんな不動産屋でどんな特徴があって、何が強いのかを伝えないと信頼してもらえない。厄介だけど誠実に他社との違いを伝えると効果があることが分かった。当社が今うちがやっているようなブログは近隣の不動産屋は誰もやっていないから、実は入れ食い状態です」と社長様。
例えば
創業10年であれば、それは信用です。
「地域の皆さまにお世話になって創業して10年が経ちました」
管理戸数が50戸あれば
「まだまだ少ないですが管理戸数50戸させていただいています」
社長一人、夫婦で経営なら
「社長の私が大家さんのお悩みをズバリ解決します」
「夫婦二人だから家族のような接客が自慢です」
規模が小さいことは『ウリ』になる時代です。
本当に安心・信頼してもらえるかどうかが大切です。
見栄を張らず、欲を出さずに正々堂々と自社を紹介しましょう。
きっと道は開けます。