物件掲載数を減らすと反響が増えるのはなぜ?
ホームページの掲載物件を管理物件だけに減らしたら、問合せ・来店客が2倍、売上も1.5倍になった事例です。
物件入力を減らしてブログだけで前年の2倍の売上を達成した会社
A社のホームページの歴史は20年を超えていますが、反響や成約には効果がありませんでした。そこで新しいホームページを立ち上げることになりました。
新しいホームページを開設した時に繁忙期にに突入してしまい、物件写真やたくさんの物件を入力する時間がありませんでした。
A店長は冷静になって考えました。集客効果がないとはいえ、従来のホームページがありました。そこで「新しいホームページから従来のホームページへお客さんを誘導すれば」と考えました。
そこで従来のホームページは何もせずに放置して、新しいホームページには物件は入力せずにブログだけに専念しました。ブログの最下部に従来のホームページの物件ページのリンクを貼りました。
新しいホームページには毎日ブログだけを書き続けました。1ヶ月半が経過した頃、新しいホームページと従来のホームページのアクセス数が急増しました。
アクセスを解析をすると、新しいホームページのブログ経由で従来のホームページへ集客していることが分かりました。ブログ経由の客はブログでつながっていたので来店率、成約率が高いことが分かりました。
そして新しいホームページを開設して3ヶ月目の3月のA社の売上は前年の約2倍、過去最高になりました。
ホームページの物件掲載数がゼロでも問合せ・来店客を増やすことができる
今「ポータルサイトは参考にするけど、ポータルでは決めない」と言うお客さんが多くなりました。ポータルサイトの役割はどんな物件があるか参考にする場所です。
お客さんが次に行う行動は、探し当てた物件名でネットで検索して元付を見つけ出し、専任業者や管理会社を訪問して内見します。
物件数を増やすほどお問合せも来店も少なくなるという不思議な現象が起きています。不動産会社の物件だけのホームページにウンザリしています。
一方で物件数を減らしたら問合せ、売上が増えたという報告が多くなりました。なぜでしょうか?
これは不動産業界では非常識のように思われがちですがインターネットの世界では「売込むほど客は離れて行く」は常識です。
・物件はSUUMOやホームズ、at homeで探す。
・内見する不動産屋はGoogleで検索して探す。
のです。
24種と6種のジャム。売れたのはどっち?
上記のことを裏付ける面白い実験があります。ジャムの法則と呼ばれています。
スーパーマーケットを舞台に「たくさんの選択肢があったほうが売上が伸びる」という店側の主張を覆すために行われた実験です。選択肢が多いと少ないときよりも判断をくだしづらくなるという「ジャムの法則」です。
24種類のジャムと6種類のジャムを売り場に並べました。どちらが売れたかという実験でした。
・24種類のジャムを買った人は3%しかいませんでした。
・6種類のジャムを買った人は30%でした。
・6種類の方が24種類の10倍以上だったのです。
これは選択肢が多いほど、人は商品を買わないと言う心理的行動です。不動産ホームページにも同じことが言えます。
「物件数を多くして選択肢を増やすと、お問い合わせや来店数が増えると間違った考えを持つ不動産会社が多い」です。物件数を減らすと反響、来店が増え結果的に売上げが増えます。