狂人と化したクレーマー入居者に管理会社はどう対処するか
来店時から契約までとても穏やかだった入居者でした。ある時までは。
ところがある日突然、別人かと疑うほど激昂するクレーマーに変身しました。
誰もその人を見抜けませんでした。
周辺が停電しているのにクレームを言う入居者
先日の台風の翌日に、お得意様の不動会社で起きた出来事です。テレビやネットで「多くの住居や工場、店舗が停電していて復旧まで数日を要します」
という報道をしていました。
その状況を、弊社のお得意様の管理会社はフェイスブックで「まだ電気が復旧しない」と投稿していました。
そんな時にその事件は起こりました。入居者から、「電気も水もなくて困っている。早く何とかしてくれ」と最初は軽いジャブのようなメールがお得意先の管理会社に届きました。
管理会社の社長はそれが電話だったら返答しました。でもメールだったので「こんな時にこんなことを言う人がいるんだ。変わった人だ」程度に思って無視しました。
何回もメールしたのに、返信がないと狂ったように怒る入居者
意地悪で無視していた訳ではありません。こんな時は仕方ないと誰もが理解してくれるモノだと思っていました。その後も何度かメールがありました。
メールの内容は「何度もメールしているにに。管理費を払っているのにひどい会社だ」と返信しないことに怒りをあらわにイライラしているようでした。その後、徐々にエスカレートして、やがて狂ったように、嵐のようにメールを送りつけてきました。
管理会社の社長は冷静でした。「問題が大きくなれば、メールは証拠になる」とメールを受診するたびに苛立ちを隠して辛抱しました。そして無視し続けました。
「災害なのでそうするしかない」と社員にも興奮せず、静観するように指示しました。
数日して停電は解除されました。貯水槽も動き出し水も出るようになりました。その入居者からは、何の連絡もなく停電の問題は解決しました。
解決方法は・・放っておくこと。怒ったら負け、怒りは罪
この冷静な社長の対応は正解です。たとえ入居者であっても、このようなに人に何を言っても問題は解決しません。
それは冷静な人なら誰も分かっています。『一言二言は言っておかないと気が済まない』と誰も瞬間的にそう思います。ここが問題を大きくするか、時間が解決して沈静化するかの分かれ道です。
けれど、このような人に、一言二言を言うことは『火に油を注ぐようなもの』です。こうなったら腹を据えて、放っておくしかありません。
その後もくすぶっていれば、いずれ退去してもらうのを待つしかありません。解決方法は?・・・ 誰にも分かりません。
でもはっきりしていることは、怒ったら負けです。ときに怒りは罪になり、後悔しか残しません。言わせておくしかありません。
泣き寝入りではありません。根比べです。
家賃の滞納や騒音で隣り近所に明らかに迷惑をかけていると言うような正当な理由がなければ退去させることは難しいです。(正当な理由があっても難しいのが現実)
だから、メールの記録を証拠に残しておくことが大切です。このような場合は放っておいてじっと時が経つのを待つしかありません。時が全てを解決します。
どうしてもと言うのであれば、最初から定期借家契約にすることをオススメします。
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