アフラック(Aflac)のテレビCMに学ぶマーケティング
アヒルと嵐の櫻井翔さんが出ている生命保険のアフラック(Aflac)のCM をテレビで見かけたことがあると思います。とても面白いマーケティングの事例なのでご紹介します。このCMでは売り込みをしていません。アフラックのマーケティングはなかなかステキです。御社のブログマーケティングに役立つと思います。
まずは下記の動画をご覧ください。
「保険会社のDMは見ない」とゴミ箱に捨てた長嶋一茂さん
保険会社から長嶋一茂さんに郵送でDMが届きました。
まだ若くて健康に自信がある一茂さんは保険に興味興味がありません。一方で2001年に心筋梗塞で手術・入院の経験がある德光和夫さん。二人がアフラック(Aflac)のCMに共演しています。
お坊ちゃん育ちのキャラで若い一茂さんは、保険会社から届いた案内を中も確認もせずに「こういうの見ない」とゴミ箱に捨てました。なんとなく分かります。私もそうでしたから。
保険会社からのDMは保険の見直しか、他のプランへの勧誘です。新たにお金がかかる売り込みのDMが多いです。ほとんどの人は「保険会社の売り込みに乗ってたまるか?」と中を確認せずにポイ捨てすると思います。これはポイ捨てを防ぐためのCMです。
ポイ捨てのシーンで櫻井翔さんが登場します。「保険の大切なお知らせがある」と伝えました。長嶋一茂さんと櫻井翔さんの二人だけのCMなら、面白くも何ともないなかったかもしれません。
しかし、ここで説得力がある德光さんが登場します。
「通院保険に入っていなかった」苦い経験を伝える德光和夫さん
德光さんは、2001年に心筋梗塞で手術を経験しました。今テレビで「バス旅」で元気な姿を見せていますが、本当は生死をさまよった方です。
心筋梗塞に限らず、今手術したあとは入院より通院が大切だということを多くの人はあまり知りません。「20年以上前の保険は通院特約が充実していない場合が多い」と大病から復活した徳光さん自身の体験があるこのCMに強い説得力があります。
恐らく徳光さんが加入していた生命保険は、「手術と入院には入っていたけど通院は入っていなかったから大変だった。皆さんも加入している生命保険を確認した方がイイですよ」というメッセージがCMに込めらていて伝わってきます。
私もこのCMを観て、自分の保険も通院特約がどうなっているのか心配になりました。
通院特約の大切さを教え加入保険を確認させる。売り込まないアフラックのマーケティング
日本の医療制度は、病気になっても長い日数は入院できません。少しでも身体が動かせるようになると無理やり?退院させられ、通院させられます。実は生命保険は入院より通院が大切な場合が多いのです。アフラック(Aflac)は保険は加入すれば安心ということに警鐘を鳴らしているのです。
それを典型的なタレントに演じさせて間接的に伝えようとしているのがこのCMです。
このCMでアフラックは強い売り込みをしていません。そもそも保険は競争が激しい業界です。アフラックはCMで強い売り込みをすれば、消費者に嫌われることを知っています。良いイメージだけを伝えようとしています。
「自分が加入している保険に通院特約があったっけ?」と気づいてもらえばイイのです。あとは加入済みの保険証書を片手に0120ー〇〇に電話してもらえば、アフラックのコールセンターのプロの担当者がクロージングするという仕組みです。アフラックは電話をしてくれた方を見込客としてリスト化して関係構築をしたいのです。
マーケティングとは売り込まずに、後で気づいてくれた時に連絡してもらえればイイというものです。長い時間をかけて関係を築いていくための手法です。特にこのCMは通院特約に絞っています。「通院特約ならアフラック」と思い出してもらえたら、それだけでイイというCMです。
■アフラックが狙うCM効果は
病気で通院保険が気になる→徳光さんのCMを思い出す→アヒルの保険会社が脳裏に浮かぶ→アフラックに電話する(0120−37−9898 みなクワクワ)
■不動産会社が行うマーケティングに置き換えると
空室で心配と悩む不動産オーナー→地域名 空室対策等のキーワードで検索する→地元の不動産ブログを読む→不動産会社のホームページへ誘導する→不動産会社、担当に相談する。
これが、これからの不動産会社のマーケティングです。
回りくどいですが、今一番効果があります。
アフラックのマーケティングに学び、不動産会社のブログマーケティングに取り入れましょう。