従業員大量退職の1年後にどうなった
長年在職した従業員が退職したのに、業績が回復した会社の事例です。
出船入船。捨てる神あれば拾う神あり。従業員が退職することは決して悪いことばかりではないという事例です。
ホームページを改良したい社長と変化を嫌う従業員
社長という人種は常に将来に不安を感じているものです。
多くの社長はインターネットやホームページ集客に乗り遅れたら生き残っていけないと危機感を持っています。
社長は将来のためにホームページをどのように改良するかを考えていました。そのために社内で従業員に何度も相談しました。
その都度従業員からは「今のままでいい。新しいことはしたくない。」でした。それでも社長は説得し続けました。
時代の変化を体感してもらうために従業員にはセミナーにも参加してもらいました。でも・・・ダメでした。
結局申し合わせたように従業員は集団で退職しました。
時代の変化に立ち向かう社長と今を満足する従業員
ではこの社長は、どんなことをやりたかったのか?
将来のために「エンド客」だけでなく、ブログなどでコンテンツを活用して「不動産オーナーからの受託」を目指したかったのです。
当時は管理戸数が少なく管理手数料だけでは人件費を含む経費、高額に膨らんだポータルサイトへの広告費をまかなうことが難しくなっていました。
将来を考えると当時の2倍以上の管理戸数が必要だとシミュレーションしました。そのために管理戸数をできる限り早く増やすために、不動産オーナーから受託できる新しいホームページに挑戦したかったのです。
そのことを何度も従業員に説得しました。
それでも従業員は「私たちはいまのままでイイ。そんなに新しいことに挑戦したければ社長一人でやればイイ」と言い出す始末でした。すでに会社の体(てい)は成しませんでした。
数日後申し合わせたように退職していきました。
決断は社長。優秀なスタッフでも経営の責任は負わない
それから社長はたった一人残った営業社員と共に会社の立て直しを図りました。
新しいホームページにして広告を全て停止しました。当初混乱しましたが人件費が大幅に削減できたお陰で直ぐに黒字化しました。
黒字は会社と社長を元気にしました。従業員大量退職後1年後、新しいホームページ効果で不動産オーナーから相談や受託するようになりました。少しずつ管理戸数が増え、以前より経営が安定するようになりました。
今では新しいパートさんも数名加わりました。受託した賃貸管理戸数は当初目標の2倍を超えて会社は安定しています。
「長年勤めてくれた従業員が突然退職した時は、これから先はどうなるかと思いました。でも今も当時のままだったらと考えるとゾッとします。優秀だと思っていた従業員でも経営の責任は社長しか負えない。だから最終決断は社長がするしかない」と語ってくださいました。
人は辞めるもの。クヨクヨせずに立ち直る行動を
小さな会社はギリギリの従業員でやりくりしています。従業員の退職は社長には頭がイタイことです。それでも人は辞めていきます。どんなに時代が進化してもそういうものです。
ショックを引きずっていても解決しません。1日も早く立ち直る行動が大切です。
従業員が辞めたことで新しい体制作りができる。社長の新しいプランがスタートできると切り替えることです。
従業員退職後の1年は業務を引継ぐための作業が大変でした。社長と残った従業員は頑張りました。従業員は辞めても顧客が離れることはありませんでした。顧客は従業員に着いていた訳ではなく会社に着いていたのです。当たり前のことですが。
結局当時より経営を安定させることができました。何より人件費が大幅に減って儲かる仕組みができたことです。
関連した記事を読む
- 2025/03/28
- 2025/03/27
- 2025/03/26
- 2025/03/25