営業が苦手な社長が15年で地域1番店になったシンプルな習慣
地方のお得意先の社長様のお話です。そのお店には大家さんや地主さんが続々と集まってきます。開業17年間で管理物件800室になり、スタッフ5名の会社です。
社長と奥様が17年前にはじめた小さな不動産会社。社長はとにかく営業と接客が苦手、反対に奥様は話好きです。開業して当初5年間は夫婦二人でやっと食べていくのが精一杯でした。
最初の5年間は賃貸管理などの安定収入がないので苦しい日々でした。このままでは、いずれダメになると社長は一念発起しました。
いいねやフォロワーを集めるSNSはイジメに似ているからやらない
開業から5年は賃貸仲介や売買仲介がメインでしのぎました。その頃を過ぎると近隣の同業者が仲介手数料の値引きや、フリーレントなど、あの手この手を使ってはお客さんを奪い合いました。
もはや資金力も底を尽き、廃業も覚悟しました。それでも夫婦は賃貸物件を直に募集すれば手数料収入が2倍になる。それなら何とか生き残れると考えていた。そのためにできることは何かないものかと模索していました。
社長はお客を訪問したり人と会って話をしたり営業することが苦手でした。そこで営業しなくても社長にできる方法を探しました。たどり着いたのがブログでした。
ブログなら不動産オーナーに会わなくても、自社の強みと得意なことをアピールできると考えました。そして毎日ブログを発信しはじめました。
なぜブログだったかと言うと、FacebookやTwitterは「いいね」や「フォロワー」を集めることが、『イジメ』に似ていると言うのです。フォロワー仲間が集まって徒党を組み「いいね」を共有しフォロワーという仲間同士が盛り上がる仕組みが好きになれなかったと言います。
それは社長自身が小中学校時代にイジメを受けた経験があるからです。FacebookやTwitterはイジメに似ているそうです。だから社長は今でもブログのみでFacebookやTwitterはやっていません。
「ブログはイイよ。毎日ブログを書くと大家さんや地主さんが楽しみに読んでくれるし、いろいろと相談にやって来る。不動産オーナーはけっこうブログを読んでいる」と話してくださいました。ブログの内容は、「不動産業界の常識や非常識、自社の強み」でした。
大家さんや地主さんの悩みや不動産賃貸管理のトラブル解消法などをブログで紹介しました。理由はブログの記事はそれ以外に思い浮かばなかったそうです。
それが不動産オーナーにウケました。ブログをはじめて3ヶ月くらい経つと、月に1人、2人のオーナーが来店して相談してくれました。オーナーの相談相手をするのは聞き上手の奥様でした。1年を過ぎるとオーナーの来店や相談が毎月に数名になり直で物件の募集を委託されるようになりました。
最初の頃はいきなり管理の受託とはなりませんでしたが、一般媒介での受託するようになりました。そうなるとレインズへ登録できるので、仲介業者に決めてもらえるので手数料は最低でも片手確保できます。そうして徐々に売上が増え、危機を脱出することができました。
さらに成約になった物件をきっかけに、家賃管理を任されるようになりました。今では賃貸管理が800室に増えました。管理戸数が500室を超えたあたりから会社が安定するようになりました。
営業が苦手な社長はひたすらブログで発信、スタッフは営業と接客
採用も社長の苦手な営業や接客をカバーしてくれる地元の人を採用しました。最初は失敗やミスに何度もハラハライライラしたそうです。でも自分は営業ができないのだからとジッと我慢したそうです。
「1年もやっていれば、誰でもけっこうやれるようになる。今では安心して任せられるよ」と言います。今では、新しいスタッフが入社すると先輩が指導できるようになっています。
大家さん地主は不動産のプロをブログで探している
人は誰でも悩みや問題を抱えています。不動産オーナーも同じです。一見、悩みなんか無いような金持ちの不動産オーナーの方が悩みがたくさんあります。
今、不動産オーナーは悩みを安心して相談できる不動産会社をブログで探しています。ウソだと思うなら半年くらい、不動産オーナーの悩み問題を解消するブログを書いてみてください。向こうから必ずやってきます。
・所有する不動産の処分
・入居者の退去後の心配
・空室がなかなか決まらない心配
・近所に新築ができて競争の心配
・プレハブメーカーの営業が建て替え相談
・息子の結婚が決まったからと建築の相談
・相続税の心配
・息子の嫁の心配
等々、悩んでいます。
ブログを発信すると真面目で信頼できる会社と思われる
土地などの不動産を所有していても現金を持たないオーナーは誰にも相談できず孤軍奮闘しています。悩み多き不動産オーナーは孤独です。
だから大家さんは仲間で会を作りあちこちで酒を酌み交わしストレスを解消しています。 大家さん同士の集まりでは腹の探り合いと見栄の張り合い、仲間のうわさ話が気になります。だからこそ不動産会社のブログは新鮮でイイ情報です。
2ヶ月空室が決まらないだけで、ブログで見かけた近所の不動産会社を訪問します。その時にあなたが空室対策のブログを書いていれば、あなたに相談する可能性が高くなります。
ブログを毎日(定期的)に発信することは大変です。でもその大変なことをやっている不動産会社が近所にほとんどないから毎日発信するだけで価値が高まり信頼されます。イイ不動産会社と思ってもらえます。やがて、大家さん、地主さんがいつも集まる不動産会社になれます。
ブログを書くことで失うものはありません。絶対に書くべきです。

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