2020年、町の不動産会社が直面した経営危機
2020年、町の不動産会社は今でに経験したことのないような大きな試練に直面しています。特にバブル崩壊やリーマンショックを知らない若い経営者にとって厳しい状況が続いています。
繁忙期に突入直後の2月までは好景気に湧いていた2020年
2020年の2月までは、日本の不動産業界は好景気に湧いていました。確かに前年の消費増税で日本経済に暗雲が漂い始めて
成長が止まったかにみえましたが、政府の超低金利政策で30年前のバブル期をしのぐ建設ラッシュと不動産が活況を呈していました。
新型コロナが起こる前までは。3月以降にそれが一変しました。
3月以降、契約・来店キャンセルが続出。経営が狂い始めた
3月以降、新型のコロナの影響が徐々に起こり始めました。新型コロナの影響と拡大で不安を感じた不動産購入者の契約キャンセルが起きました。購入するために今まで住んでいたマンションや住宅の売却が突然キャンセルされるなど、あちこちで混乱が起きました。
完成予定の住宅やマンションがコロナの影響で建設会社は資材が調達できず、完成が大幅に遅れて、住宅ローンが実行されない問題が起こりました。
コロナのせいで、会社の撤退が決まり、契約を予定していたオフィスの売買契約が履行されず、裁判沙汰になるなど混乱が相次ぎました。
売買だけでなく賃貸も同様です。3月完成引き渡しの賃貸マンションや住宅の完成時期が大幅に遅れたことで、契約がキャンセルになりました。
町の小さな不動産会社は、売買の契約がキャンセルになったり、賃貸マンションの完成が遅れて入居時期を逃すことは、それだけで会社の経営が狂ってしまうことがあります。
バブル崩壊、リーマン危機を乗り越えた社長の初動は広告費削減
コロナの影響で混乱が生じる中で、バブル崩壊や、リーマンショックの危機を乗り越えた経験豊富な社長の初動は速く、自社の経営が危うくなる前にいち早く行動しました。
まずは経費削減をしました。その一番大きなモノはポータルサイトなどの広告費削減でした。広告費は会社経費の3、4割を占める不動産会社も多くあります。
その後、調査会社の発表によると、企業がコロナ禍で一番最初に削減したモノの1位が広告費でした。やはり経験豊富な社長は、危機管理ができています。
経費を削減して、ホームページ集客に集中
対面営業が難しくなったために、不動産会社もインターネットを活用した営業を強化しています。特にホームページ集客をするために、有料広告の代わりにブログをはじめる不動産会社が多くなりました。
コロナの影響でリモートワークを余儀なくされた会社向けに、物件を提供できる不動産会社はブログを発信することで、今までなかった新しい需要を生み出す会社も多くなっています。ブログなら新業態でもお金をかけることなく、見込客を集めることができます。
これから、どのようにして自社が生き残るかはアイデア次第です。他社とどう違うことをやるか、今までといかに違うことをやることが、これから生き残るためにヒントです。
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