知らない間に連帯保証人にされていた
これは25年も前のことです。知らない間に連帯保証人にさせられたという、信じられないような話です。
明日、実印持って来い!
ある日、社長から内線で「明日実印を持って来てくれ」と言われ理由を聞き返すと、詳しくは明日実印を持ってきた時に話す。時間がないから必ず持って来るようにと言われたのです。
何がなんだか意味が分からないで突っ立っていたら経理部長がやってきました。理由を聞いて驚きました。
保証人、ギャンブル、借金するな、3つの教え
会社の支払いが多く、翌月の資金繰りのメドが立たなくなり、新たな借入をするために保証協会の審査の連帯保証人欄に承諾なしに私の名前で申請したら審査が通ったというのです。だから明日実印を持ってきて欲しいということでした。
借入金額は6千万円の連帯保証人です。私の住宅ローンの2倍の額です。愕然としてへたり込みました。
小さい頃から両親から保証人とギャンブルと借金はするなと教えられてきたので、住宅ローン以外の借金はしたことがありません。自家用車でさえいつも現金で購入していました。
私は当時その会社の取締役でした。最終的には社長の親族に連帯保証人になってもらって決着しました。
全てを失うこともある
数日後緊急取締役会が開かれ私は解任されました。解任の決議の瞬間に私の役割は終わりました。
取締役には失業保険はありません。解任と同時に失業した私は私物をダンボール箱一つに入れて妻になんて言い訳しようかと考えながら帰宅しました。
印鑑を持って来るように言われて、わずか数日間の出来事でした。今でも思い出すと、にがい思い出がこみ上げてきます。
では事前に連帯保証人の話を聞いていればよかったかと言えば、恐らく結果は同じことになったでしょう。私にとって会社の借金のために連帯保証人になることはできなかったと思います。
気も器も小さくて臆病な私が、今こうして無事に生きていられるのは、親からの3つの教えを守ってきたからかもしれません。天に向かって感謝しています。
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