同時に開業した二人の社長の6年後
6年前、二人の社長は協会が主催する開業セミナーで知り合いました。懇親会でお互いが名刺を交換して、今後の会社経営について夢を語り合いました。
二人ともインターネットの活用は大切と感じていました。開業当初からホームページを開設しました。
そして6年後、
一人は7店舗に拡大、スタッフ100名の会社になりました。もう一人の社長は今も一人で会社を経営して毎月の家賃と広告費の支払に苦労しています。
二人の社長の違いは何だったのでしょうか?
それは・・・〇〇習慣の違いでした。
開業時、二人ともネットは最重要と考えていた。しかし
出会った当初から二人は「これからはネット集客の時代だ」と懇親会では意気投合していました。二人とも開業してすぐにホームページを作り、ネット集客をスタートしました。
しかし、二人はここから先の方向が右と左に別れました。
一人は『ブログ中心』、
もう一人は『物件中心』でした。
上記の、〇〇習慣の違いは「ブログ習慣」です。
開業当初から3つのブログを発信したA社長
A社長はホームページ開設当初からブログに力を注ぎました。
開業と同時に3本のブログを立ち上げ
・社長自身の不動産に対する熱い情熱ブログ
・不動産オーナーに向けて受託のためのブログ
・物件購入者向けの安心+信頼を築くブログ
を毎日どんなに忙しくても精力的に発信しました。
採用した従業員にもブログで発信することを推奨しました。1、2年ごとに支店を増やしながら支店の従業員は社長を見習いブログで発信しました。その頃になると従業員はブログが集客に欠かせないことを理解するようになっていました。
A社は定期的に不動産オーナー向け、購入者向けのセミナーを開催しています。コロナの時でもオンラインセミナーを開催しました。ブログでセミナーの開催情報を発信するとたちまち満席になります。
A社のホームページには専任物件とブログが中心です。6年間発信し続けたブログは未だに検索でヒットしています。今ではブログが同社の貴重な資産になっています。
A社長はこれからもブログを欠かさずに発信すると明言しています。
ブログでファン作った社長と、今さらブログと否定したB社長の6年後
出会った当初、A社長は「ブログ中心で」と言った時、B社長は「はっきり言って今更ブログなんて古い」と感じていました。
B社長は当時不動産ホームページ実績1万社以上という不動産ホームページに強いと言われていた会社のホームページを利用しました。
開業当初からホームページで物件を紹介していますが、月間1000PV(ページビュー)をウロウロしています。一向にアクセス数も反響もありません。ホームページからの問い合わせは6年間で5件ほどでした。全く集客に効果はありませんでした。
2年前、そのホームページ制作会社に「月間5000PV(ページビュー)にしたい」と相談しました。すると担当者から「物件数を今の1000物件から2000物件に増やし、複数のポータルサイトを利用するように」と言われました。
B社長は数ヶ月ガンバッて物件を2000件くらい登録しました。
それでも月間100PVをウロウロするだけで一向にPVは伸びませんでした。さらにホームページ制作会社に相談すると「もっと物件の数を増やしてください」と一点張りでした。
実際、B社の営業地域にそんなに募集できる売買物件はありませんでした。それを相談すると「エリアを広げてください」と同じことを繰り返して言われるだけでした。
B社は毎月の売上よりポータルサイトの広告費が上回るようになって2年以上になります。このままでは廃業するしかないと悩んでいる日々です。それでもなぜ使い続けるのかと言えば、
・近隣他社が利用しているから、
・同業者から「B社はポータルをヤメた」と言われたくない。
・万が一決まるかもしれないという淡い期待がある
という欲と見栄があるようです。
1年間ひたすらブログを発信してファンを集めた
一方でA社長のブログは中学生でも理解できる平易な言葉で書かれています。記事も毎日同じような内容が多いです。コピペしているわけではなく自身の言葉で書いているので重複コンテンツにはなりません。
B社長は「A社長のブログは同じような記事ばかりで、どうしてあんなブログが良いのか分からない」と言います。
その答えはこうです。
1)顧客は不動産のプロではありません。
2)ブログは同じ人が毎回購読している訳ではありません。
3)多くは初めての訪問だったり、週に1〜2回記事を読みます。
4)だから、同じような記事を何回発信しても読者には意外に新鮮です。
また、A社長のファンになった見込客は同じような記事を何回も読むことで、A社長の考え方が読者に根付く効果もあります。
これがブログと物件紹介の違いです。
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